議論の展開の仕方、引用の使い方

<議論の構成>
論文にIntroduction, 本論、Conclusionがあるように、すべての章、節、¶にIntroduction, 本論、Conclusionがあります。

¶の基本構成は以下の通りです。

1. ¶の主旨を述べる(=必ずtopic sentenceを置きます)
2. 例証とともに議論する
2-i 自らの主張を述べる
2-ii 引用箇所の要点文脈説明をする(=導入句あるいは導入文を置きます)
2-iii 引用する(出典ページ明記)
2-iv 引用箇所の語句、内容を自分の言葉で説明する (describe)
2-v 引用箇所の分析、解説を行い自らの主張と結びつける  (analyze, explain, interpret)
3. ¶のまとめをする

引用は必要最小限にとどめます。
論旨を証明するために最も効果的な箇所を吟味します。
地の文に組み入れる場合は、地の文の文法構造を破綻させない構文を考えて引用します。

ブロック引用では、直前の導入文(上記2-ii 引用箇所の要点と文脈説明をする)はできるだけ独立した構文とします。
ブロック引用文の場合、引用文だけで文法的な完結性を持つように構文を考えます。
その際、適宜引用者が主語や語句を補い、それらは [  ] で囲みます。

本文中引用およびブロック引用の手続きについては「書式を整えて提出する」の項目の「注・出典・引用」ページを参照してください。

<論理性・実証性・一貫性>
みなさんの論文の読み手は、残念ながらみなさんと全く同じ感受性、発想、思考法、知識情報を共有してはいないものです。そういう読み手に自分の考えを正確に伝え、わかってもらうためには、いろいろな工夫が必要です。
その際、論理性、実証性(=論拠を示すこと)、一貫性は最も有効です。それらは知性のある人なら誰でも備えている合理性に基づいているからです。
大切な点なので常に十分意識してください。