Themeが絞れてある程度先行研究もつかめたら、自分の卒業論文のOutline(概要)を書きましょう。
どのような論点があり、どのような方法でどのような資料を使い、どのような手順で論じるのかを文章化してみましょう。
その際、そのthemeについてはどのような研究がされているか、先行研究をおさえます。
そのうえで、自分はそこにどのような新しい論点を付け加えようとしているのか、自分の論文の意義を明らかにしましょう。
わかっている限りで言葉の定義についても述べましょう。
必要な事項は以下のとおりです。
1. 研究タイトル
2. 研究テーマ
3. 研究の背景
4. 研究の目的
5. 研究対象の説明
6. 主な論点
7. 研究の方法
8. 研究調査の実践
9. 文献リスト
以下に例を挙げながら各項目について説明します。
1. 研究タイトル
(e.g. 『ハックルベリー・フィンの冒険』におけるユートピアとしてのいかだ––––自然との共生)
2. 研究のtheme 具体的なtheme紹介
(e.g. 『ハックルベリー・フィンの冒険』においてハックが逃亡に用いるいかだがハックにとって、自然との共生を可能にするユートピアであることを考察する)
3. 研究の背景
どのような動機でこのthemeに興味や関心を抱いたのか、この問題はなぜ研究すべきなのか、その重要性を明らかにします
4. 研究の目的
このthemeを考えることで何を明らかにするのか
(e.g.〜について〜の視点から考えることで〜が〜であることを明らかにする)
このthemeを考えることで見えてくるものは何かを報告します。
つまりthemeよりもう一次元高い、より広い視野で見えてくるものを言います。
例えば「『ハックルベリー・フィンの冒険』における、ハックの自然との共生を考察することをとおして、人間と自然の調和的な関わりの可能性について考える」など。
5. 研究対象の説明
研究対象の説明
自分のthemeに沿って、自分が研究対象としている作品(=1次資料)や事象を自分の言葉で説明します
複数の資料を扱う場合は出典を明記します
6. 主な論点
themeについて議論を展開するにあたり、どのような論点が考えられるか列挙します。
重要と思われる論点、またそれに含まれるより小さな論点を階層化して考えます。
例えば、「『ハックルベリー・フィンの冒険』における自然との共生といかだの上の生活」について考えるならば、以下のような論点が考えられます。
・ユートピアの定義
・ハックと自然との関わり e.g. ミシシッピ河、天体、森林
・ハックにとってのいかだの上の生活
・ハックが理想とする自然との共生とは
・ハックの理想を阻むもの, etc.
7. 研究の方法
上記の論点をどのような方法で、どのような資料を用いて考察するかを考えます
資料は文献リストと照合できるように記します
・ユートピアの定義 文学史上のユートピア作品を調べる (資料の著者名、書名・論文名等)
・ハックと自然との関わりが表れている箇所を整理してその特徴を理解する e.g. ミシシッピ河、天体、森林
・ハックと自然との関わりを論じた資料を調査して議論を確認する
(資料の著者名、書名・論文名等)
・上記をふまえてハックが理想とする自然との共生とは何かを考える
・・・・
8. 研究調査の実践
論点を見出しとして、資料から該当箇所を書き出し、自らの考察との関連を記す
①見出し
②該当箇所の引用(出典とページ数を明記し、文献リストと照合できるようにする)
③コメント
ポイントをまとめて、自らの考察に役立つ点、疑問点を記し、2次資料であれば、適宜不足点、反駁すべき点などを記す
e.g.
<ミシシッピ河>
[1次資料の該当箇所の引用](123)
コメント:河の雄大さを強調する場面。自然の抱擁力を示している。
[1次資料の該当箇所の引用](145)
コメント: 河の静けさを描いている。誰にも邪魔されない自分の空間がある。
[2次資料の該当箇所の引用](亀井 47)
コメント:河と文明との対比を指摘している。文明になじめないハックが自然に親しみを感じている。
・・・
9. 文献リスト(常に最新のものを、著者のあいうえお順で記す)